2011年9月12日月曜日

この“ウィンn乗”によって、「ニートが日本を救う」ことになるのか

昨日から例によって、月に一度の四国への療養帰省中。すべてのことから離れて一人思考するこの数日は、いまの僕にとっては非常に貴重な時間だ。

ところで今回のこのタイトルも、冗談でも何でもなく、最近の一連の思索の流れの一環から来ている。

最近の思索の流れとは以下のようなものだ。

①現在の日本には、「動的ニート」(10年単位の月日の中でバイト⇔ニートを行き来するが、当人の年金は団塊を中心とした親世代が払う)と仮に僕が呼んだ層がもしかすると数百万人単位で存在している。

②動的ニートは、職業的スキルが積み重なっていない。

③年金を自分で支払わない動的ニートの親御さん世代が順に亡くなっていくと、自動的に肩代わり年金は支払われなくなり、全体の年金準備金がどっと減る(と経済素人の僕は想像している)。

④年金制度のような社会の根本制度を事前に変革できない国民性をもつ我が国は、本当の危機になるまでは年金制度を「官僚の現場力」でしかおそらく小手先対応することしかできない。

⑤この素人でも予測できる危機を(まったくの的外れであることを祈る)NPOレベルで対応するには、単純に動的ニートに自分で年金を支払ってもらうような仕組みをつくり、その労働が継続するよう個人支援をしていくことだ。

⑥だが、②に書いたように動的ニートには職業スキルが積み重なっていない。

⑦けれども、ニート君/さんは、基本的に人にやさしい。

⑧職業スキルは後追いでつけてもらえばいいから、とにかく「気持ちがやさしくて」「真面目で」「マンパワーが必要な」ジャンルが日本には二つある。

⑨そのひとつは、老人介護の世界である。

⑩そしてもうひとつは、第一次産業、特に農業である。

どうだろう、⑩については今日いきなり書いてしまったが、⑨までは前回までの当ブログにおいて、ふにゃふにゃとあっちにいったりこっちにいったりしながら考察してきたことだ。

また結論部分は、3K(きつい・きたない・危険)の代表である介護労働を結局若者に押し付けるのかとか、賃金が低い職業の代表である介護労働を結局若者に押し付けるのかといった批判が伴うだろう。昔懐かしいが、若者をプロレタリアート階級に固定するのかといった批判もあるかもしれない。

また、いまどきの若者がたとえ10年ニートだといってもキツイ介護や農業をするわけがない、もう少し「若者のニーズに見合った職業を」というような、少し前の僕の考え方に立つ人も大勢いるだろう。

3Kや経済格差の固定については、それはそのとおりだと思う。だが、たとえば経済学者の池田信夫さんの今日のブログにあるように、グローバリゼーションの負の効果として新興国労働者の賃金水準が日本の労働者の賃金水準に影響を与えることで、皮肉なことに日本の賃金水準が新興国の賃金水準に近づいていく。特に若者の賃金水準がグローバル化によって下がるそうだ。

そうなると、残念ながら、我が国の労働条件は、今よりはあまり上がらないだろう。もしかすると、3Kだなんだと選んでいられない状況になるのかもしれない(もうすでになっているのかもしれないが)。

若者のニーズに関しても、グローバリゼーションは影響を与える。たとえばアニメ関係であればアジアのほうが賃金が安いのでそちらに注文が流れるし、より専門的な職業(たとえばファッションデザイナー等)は今も昔も「才能と運と親の経済的余裕(が保証してくれる成功するまでの時間)」が必要になるので一部に限られる。

若者のニーズの変化に関しては、前回の日記に間接的に書いたつもりだ。

では、社会の年金準備金のために働けと若者に言っても、それは当然あまり働くモチベーションとはならないだろう。僕が若者だとしたら絶対そんなことのために働かない。

若者とは、徹頭徹尾自分のために生きる存在なのだ。これまた、今も昔も若者とはそんなものだ。僕はそれでいいと思う。

結局キーを握るのは、「どうすれば今よりも相対的に全体が幸福になれるのか」という考え方ではないかと思う。全体とは、ここでは、a.若者・保護者、b.それを支援するNPO(等の支援法人・団体)、c.支援機関を支える行政、d.若年労働者を雇用する企業・法人・行政・個人、e.社会システム等を指す。eの社会システム以外は、今流行の言葉でいえば、若者を取り巻くステークホルダーと表現してもいい。

若者(あるいは若年労働者)にかかわるステークホルダー全体が、ベストは無理かもしれないが少しはベターな結果を得られる「ウィン・ウィン・ウィン……」な関係を目指す。ウィンがいくつあるのかわからないので、「ウィンn乗」とでもしておこうか。

これ以上は、哲学の領域になるので踏み込まない。とにかく何に価値を置き、どう動くかがポイントとなる。

今は僕は、

1.「動的ニート」が老人介護と農業の仕事をして自立を目指すことで若干の自信をつけ(動的ニートの中にそうしたキツイ労働にチャレンジしてみてもよいという層が現れたと僕はみる)、

2.慢性的人手不足の老人介護と農業業者が労働者を確保し、

3.その苦しい労働を行なう若年労働者をNPO等が心理的福祉的に支え、

4.年金が若者の保護者の代行ではなく若者自身によって支払われることで年金準備金の見通しがたち、

これら14が成り立つことで「ウィンn乗」関係が成り立つことを目指したい。

そしてこれは結局、「ニートが日本を救う」ということになるのだろうか。

ところで、昨日は四国に帰省するのに精一杯で、あの「富山方式」を探るために、「NPO法人はぐれ雲」K代表に電話するのをすっかり忘れてしまった! 今日はブログを書いて脳が燃え尽きたので、今週中頃に大阪に帰ってから電話してみよう。まあ、電話してもイマイチ意味不明なのだが、Kさんって……。★