バイターンとレイブル〜モノではなくシステムが提案される10年〜

だいたい当ブログは1日平均50〜100アクセスなのであるが、前回の「レイブルはなぜ炎上するのか」(http://toroo4ever.blogspot.com/2012/01/blog-post_20.html)は、アップして2時間くらいで500アクセスになり、その日だけでも700アクセスくらいまでいった。
これがどれほどのペースなのかイマイチわからなかったが、Facebookの中の某ブログ達人の方の書き込みによると、その人は1日平均100アクセス、アップした日は1500アクセスらしいから、僕のアクセス数もブログ初心者の割にはまあまあの数みたいだ(それともプチ炎上だったのかしら)。

ところで、青少年自立支援のジャンルは、一福祉ジャンルではなく、この国の「つくりかえ」に属するジャンルだと僕は思っている。
具体的には、超少子高齢化社会に突入したにもかかわらず、前世紀後半の少子化以前の社会システムを変革できずにいる我が国において、その矛盾が先鋭化して現れているジャンルだということだ。

引退世代への年金支払い額を減額することもできず、かといって現役世代を増加させることもできず、高度成長期に設計した社会システムを延命させつつ根本的変革ができない国。ひとことで言うと、それが今の我が国の姿だ。

若者の自立支援は一福祉ジャンル、言い換えると一マイノリティ支援のジャンルではないと僕は思う。若者が今より多く社会参加して税金と年金を負担し、そして結婚して家庭を持ち子どもをつくり、同時に女性とシニア世代が税と社会保険を支払うことで超少子高齢化社会を下支えし、これから約50年過ごす。

今の団塊ジュニアが徐々に亡くなっていっているであろう50年後(僕のような新人類世代は消滅している)、人口構成はやっと上から下まで(第三次世界大戦のような異常事態がない限り)標準化したものになるだろう。
それまでの50年をいかにつくり、どう快適に過ごすか。そのためにどんな社会設計ができるか。2012年からの10年くらいは、そうしたことが問われるかなり重要な10年になる。

その10年において重要なことは、新しい社会システムの提案・構築や新しい社会階層の発見になるのではないかと僕は思う。この10年においては、前世紀後半の80年頃(当時は高度資本主義などと呼ばれていた)から00年代頃まで続いた「新しい製品(たとえばテレビ・電子レンジ・エアコン、最近ではパソコンやipod等)の創出」は二次的なものになる。

社会の変革期においては新しい社会階層(たとえばニートやレイブルhttp://toroo4ever.blogspot.com/2012/01/blog-post_20.html)が生み出され、新しい社会システム(たとえばバイターンhttp://little-ripple.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-2344.html)が試されていく。それらが構成化・安定化したあと、それらの階層やシステムに見合った製品が生み出される。これからの10年は、新しい製品(モノ)の創出ではなく、新しいシステムと言葉の創出になるのでは、と僕は空想している。

だからこそ、NPOのような「システムを提案する機能」をもつ組織が影響力を持つのではないか。NPO(特に支援系)が苦手な「モノづくり」ではなく、NPOが得意な、人と人、組織と組織をつなげるシステムづくりが求められている10年なのだ。

だが残念ながら現在のところ、一般社会とNPOのような組織には距離がある。そのために必要になるのは「広報力」だと僕は思う。これからのNPOは、いかに戦略的に広報活動を行なうことができるかが問われるだろう。

僕などは、広報行為が秘める、「意味がずれながらも伝播していく」という“幽霊”のような機能にも惹かれますが。そうした「エクリチュール性」も哲学趣味の範囲で考察しつつ、当ブログをがんばります!!★