高校中退・不登校フォローアップ事業(「となりカフェ」ほか)、今年もやります!!

■officeドーナツトーク・公式HPがついにオープン!!


■「となりカフェ」、今年も継続!!

府立西成高校での「となりカフェ」事業、今年も府の事業として継続して行なうことが決定した。詳しくは府のホームページにある「実施事業者が決定しました」をご参照願いたいが、昨年の「新しい公共」枠ではなく例の「緊急雇用創出基金事業」枠ではあるものの、かなりバージョンアップして再スタートを切ることができる。

かわいい〜、となりカフェのパネル@西成高校


昨年は西成高校1校だけの実験的事業だったのが、上ホームページにあるように(しかも我々が選定1位!!)、今年は4団体が各2校を担当する拡大バージョンとして展開される。
生まれたばかりの法人である我がofficeドーナツトークは、老舗NPOみらいずと協働して(住吉区の事業と同じですね〜住吉区で「子ども・若者育成支援事業」を始めます参照)、今年度は、西成高校に加え、府立桃谷高校(3部)で居場所を中心としたサービスを展開するつもりだ。

僕としては、20代後半から始めた不登校の子どもたちへの訪問活動のなかで、何人か「つないで」きた桃谷高校とともに仕事ができることもたいへんうれしい。
まさかあの頃は、このように、府と府立高校と民間が連携して、中退や不登校に対する支援サービスが行なえるようになるとは夢にも思わなかった。たぶんそれは、僕が老人になり現役を引退した頃に少しずつ展開されればいいなあと思っていた程度だ。

それが、2010年代になりはやくも現実化された。何ごとも粘り強くひとつのことを続けるものなんだなあと、しみじみ感じている次第です。

■潜在化の「水際」

これまでの西成高校の取り組みは、実は途切れることなく4月以降も継続させてもらえていた。
4月以降、「となりカフェ」を利用する生徒も増えた(ということは、学校の中での「居場所」的空間の意味を、教員を中心とした専門家間ででたえず共有していかなければいけない。それほど「居場所」の効果の意味は伝わりにくい)。

ドーナツトークスタッフ(同事業の担当は辻田事務局長)は、さまざまな理由で高校から離れつつある(言い換えると徐々に「潜在化」している)生徒たちを、「居場所」という不思議な力をもつ空間により、水際でくい止める。

また、その目的を共有する教員集団とのポジティブな話し合い、卒業生との地道なふれあい(たとえば僕は、昨年となりカフェを利用した卒業生と、辻田と僕が夕食をとっていたファミレスですれ違った。その際、「久しぶり!! 先生」と声かけする場面に遭遇した←「あの子、覚えてくれていた」と辻田)なども含めて、「居場所」事業は展開されていく。
この積み重ねが、潜在化の「水際」にいる若者たちをつなぎとめ、人生の次のステップへとなんとか歩み出す補助線となっていく。

■潜在性と単独性、マイナー

それにしても僕は、「潜在性」の魅力にとりつかれている。
Yahoo!ブログを毎週書きながら感じているのだが、あれは基本的に「ニュース」に対するコラムを書く場だから、テーマは一般性を持ち問題は顕在化し、登場人物は個性的ではあるけれどもある種「一般化」している人々だ。

つまりは、誰もが共有できる「一般性」と「普遍性」があってこそ、ニュースのテーマとなりえる。たとえば、政治・経済・教育……、とりあげられる事件や話題は当然「個別性」からスタートしているが、それがYahoo!という大媒体になった途端(そして書き手とは「直接」関係ない話題になった途端)、問題は一般的になり普遍性を持つ。
僕はそのことに対して、なぜか激しい「寂しさ」「つまらなさ」を感じてしまう。

だから、5月始めに「発達障害とニュータイプ」というテーマ(発達障がいはあの「ニュータイプ」かもしれない)で90万アクセス(!!)に到達したあとは、ひたすら「潜在性」と「単独性(その出来事と人物は世界で唯一の出来事と人物だということ)」を意識した記事に変えた。
当然アクセス数は毎回数百に激減したものの、書いていてそっちのほうが楽しいんだからしかたがない。

このことを(一般性ではなく単独性、顕在性ではなく潜在性、そしてメジャーではなくマイナーを、なぜ僕は「欲する」のか)しばらく考えていくことも、僕の「自由な臨床哲学」(そろそろ僕の「臨床哲学」を参照)の大テーマになりそうだ。

いずれにしろ、高校中退・不登校フォローアップ事業と「となりカフェ」、そしてこれから展開するであろういくつかの「◯◯カフェ」(ドーナツトークが直接運営するものだけではなく、ドーナツトークスタッフが何らかのかたちで協力するほかの「◯◯カフェ」も徐々に紹介していきます)をよろしくお願いします!!★