「自分新聞」ドーナツトーク版2013


■自分新聞

Facebookの年末恒例のアプリに「自分新聞」というのがあって、クリックして2分ほど待っていると、その年の自分の記事からFacebookさんが適当に編集して「その人の1年」みたいな新聞が作成される。
たとえば僕であれば、今年はこんな「自分新聞」になった。


荒いファイルらしく拡大すると文字が読めない。雰囲気だけでも。
興味ある方はFacebookを利用してここ田中俊英の自分新聞をクリックしましょう〜


でも、あくまでFacebookが勝手に見繕ったものであって、おもしろいっちゃおもしろいが、「なんとなくビミョー」な感じでもある。
そこで、今年はドーナツトーク独立年でもあるし、自分で「ドーナツトーク自分新聞」を2つのブログ記事をリンクするかたちでつくってみた。

■4月 ドーナツトーク事務所開設+Yahoo!+もろもろお仕事+キックオフイベント!!

1〜3月は前職NPOの代表だったから割愛するとして、独立年最初の4月は、やはりこれだろう。
もろもろスタート!!(ちょっとタイトル変えました)

事務所開設やらそこを使っての「土曜日居場所(まのまカフェ)」やらYahoo!ブログやらたくさんあったが、実は、代表の僕と副代表(事務局長あらため)の辻田は、事務所をとにかく維持していかなければいけないので、それぞれができること(辻田であればPSW資格をいかした某自治体のスクールソーシャルワーカーのお仕事等)を「食べていくために」始めたのだった。

ここでは、これまでお付き合いのあったいくつかの法人の方々には本当にお世話になった。
あらためてあがとうございました。

■5月 大学非常勤講師を始める

人生で初めて、大学非常勤講師を始めたのが4月だったが(京都精華大学)、「こころと思想」という、社会人大学院生で臨床哲学を学んだものの専門性のあまりない僕にとっては毎週が綱渡りだったけれども、とにかく楽しかった。

100名前後常時学生さんが出席されていたことも刺激となり、古市憲寿氏を3週連続で取り上げたのをはじめ、フーコーの権力論やスピヴァクのサバルタン論、最後は鷲田清一先生の本まで好き勝手に取り上げ、好き勝手に論じてみた。

5月はYahoo!ブログのほうが、発達障がいと「ニュータイプ」という記事で、なんと90万アクセスまでいってしまった。以降、個人やその特徴の分析というよりは社会の分析に関心が移り、真面目に「階級社会」を論じていく契機ともなった。


厳密には5月末からの事業だが、実質的には6月からこの事業が始まった。
以前から付き合いのあったNPO法人みらいずとの協働というかたちで始めた事業だったが、区の単独事業としては比較的規模が大きく、また初年度は区長の要望から啓発やネットワークに集中した珍しい事業になった。

が、11月のシンポジウムは定員を大きく上回る180名に参加していただき(その様子はここで新しい孤独〜2013年の子ども・若者)、大成功の事業になっているといってもいいと思う。


そして、となりカフェ!! 府立西成高校のとなりカフェとともに、府立桃谷高校では「かめカフェ」というかわいらしい名前の居場所カフェも始まった。
これも、みらいずさんとの協働事業であり、大国町に借りた「aimaカフェ〜あいまカフェ」にも、みらいずやドーナツトークの緊急雇用枠(大阪府事業)で入ったスタッフが元気に働き始めた。

秋になると、Facebookページではあるものの、高校生居場所カフェプロジェクトというページもスタートし、日々の居場所の様子が報告されている。
高校生居場所カフェプロジェクトを整理するというこの記事も参考になる。

■8月 NPOユースカフェ2、wazaカフェ「居場所のイマージュ」が居場所を出たあとも人を支える 

8月は比較的地味ではあったが、「NPOユースカフェ」の2回目と、「wazaカフェ」という新しい試みを行なった。
ユースカフェのほうは京都精華大学の授業内容を凝縮して「権力論」にまとめて語り、wazaカフェのほうは支援技術論を濃密に語ってみた(変な大人は変な待ち方をする)。
NPOユースカフェは最近3回目を行なったが(ソーシャルセクター論)、wazaカフェは早く2回目を開催したいと思っている。

■9月 内閣府と、となりカフェ注目度アップ

9月より、内閣府の仕事が始まった(「困難を有する子ども・若者及び家族への支援に対する支援のあり方に対する調査研究企画分析会議」委員)。
また、国会議員や府会議員が数名ずつ視察に訪れるなど、「となりカフェ」の取り組みが本格的に注目され始めたのもこの月からだった。

また、「階級社会」と自分の仕事を結びつけて考えるようにもなった(「ひきこもりは中・上流階級の問題となるだろう」)。

■10月 「サードプレイス」登場!!(スターバックスと「となりカフェ」

この月から、ブログ上で「サードプレイス」という用語が頻出し始める。
2013年は、僕が15年以上向き合ってきた「居場所」という言葉が「サードプレイス」に置き換わった記念すべき年でもあるのだが、具体的にはこの月より始まった。
サードプレイスは来年もドーナツトーク、いや、日本の子ども・若者問題を考える上で重要概念になると思う。

■11月 住吉区フォーラム、となりカフェ・キャラバン

この月はもうたくさんありすぎて書ききれない。
上にも書いた住吉区フォーラムはこの月だったし、「となりカフェ・キャラバン」(高校生居場所カフェのお試し開催)の打ち合わせもこの月から始まった(開始は1月から)。

詳しくはYahoo!ブログやGoogleブログを参照いただきたいが、個人的に印象に残っているのがこのブログだ(変な大人とは「クィアな人」のこと)。ジェンダー・セクシュアリティと「変な大人」を結びつけて書いたものだが、地味なGoogleブログには珍しく多くの反響があった。
やはり、ジェンダー・セクシュアリティの問題は、多くの人が関心を持っている。

■12月 大阪府の校長部会でも「となりカフェ」を語る

以上、駆け足で今年の「自分新聞」をつくってみたが、ざっと振り返っただけでもどっと疲れた、というくらいに濃密な1年だった。

12月、印象的だったのは、辻田とともに呼んでいただいた「大阪府立人権校長部会全体研修会」での講師の仕事。たくさんの校長先生の前で、「となりカフェ」とサードプレイスについて語ることができたのは、ある種の達成感をいだくことができたのであった。

ブログ的には、この2本。人口構造と階級社会を僕なりに論じることができた。

■ミッション〜戦略への落とし込みを来年も

というわけで、長々「自分新聞」してしまいました、スミマセン。
来年も基本的には今年の戦略(「潜在性へのアプローチ」の2本柱〜①ハイティーン支援としての高校生支援、②潜在エリア支援としての大阪市住吉区支援)を踏襲すると思うが、年末に予定している「ドーナツトーク戦略会議」でより明確になると思う。

このように、ビジョン→ミッション→行動指針→戦略(①法人戦略、②各事業戦略、③人事・財務・広報などの機能別戦略)というソーシャルセクター(厳密には、ソーシャルセクター「ソーシャル・アントレプレナー型社会変革タイプ」)らしい動きを、来年もドーナツトークは追求していきます(ソーシャルセクター分類はこの記事参照ソーシャル・アントレプレナー型社会変革タイプとはなにか)。

みなさま、今年はたいへんお世話になりました、ありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願いします!!★