早稲田大学にサードプレイスを!!


■ミッションや戦略話で熱い授業

縁あって、早稲田大学教育学部の小林敦子教授からご依頼を受け、12/16夜と12/17朝、2つの授業の特別講師みたいなかたちで早稲田の院生・学生相手に講師をしてきた。


小林敦子先生(右)と僕 12/16授業で


12/16は院生と一般学生対象の講演(のようなもの)、12/17は学部2回生対象の授業だった。
12/16は、ひきこもり・ニート支援や高校生居場所カフェ(となりカフェ)プロジェクトの解説と「サードプレイス」の説明を中心に、12/17は、ソーシャルセクター分類とミッション・戦略などの解説を中心に行なった。


12/17の朝の授業では、朝イチということもあって最初は僕も学生のみなさんもテンション低めだったものの、ソーシャルセクターの解説あたりから学生のみなさんが聞き始め、ビジョン・ミッション・行動指針・戦略あたりになると、40人くらいの学生さんが文字通り目を開いて聞いていた。

後から聞くと、講義対象の2回生はサークル運営の主体であり、授業後のアンケートにも、ミッション等の考え方は「組織運営」に使えるということで関心をもったと書かれていた。

確かにミッションや戦略の話は何もソーシャルセクター限定ではなく、当然企業やその他団体運営にも活かせるだろう。
経営とは「戦略と組織」でもあるから、その上部概念であるビジョンからの落とし込みも含めて体系的に組織運営を行なっていくと(ビジョン→ミッション→行動指針→戦略〈①法人戦略、②事業戦略、③機能別戦略〉)、ブレがなくなる。

日本の場合、歴史的に戦争がなかったことから、戦略思考が苦手だとよく言われ、確かにソーシャルセクターの経営においても、各事業内の「財務(というか会計事務)と人事」を行なうことが経営であると勘違いしている方も多いと思う。

僕がこの3年間独学で学んできた範囲では、経営とはまずは「ビジョンとミッション」であり、それに基づいた「戦略」のことを指すと思う。各事業の人の配置や会計手法等は、重要ではあるものの経営の落とし込みの最終段階で訪れるものだ。


久しぶりにチョークで板書
「ビジョン、ミッション、行動指針、戦略」という流れ 12/17授業


そうしないと、「目の前の課題」の解決にしゃかりきになるか、「ベンチャー」的に流行りに乗っていくかになってしまうだろう(だからこの記事ソーシャルセクターの2分類4タイプで書いたように、「目の前の課題解決型NPO」や「ソーシャル・アントレプレナー型ベンチャータイプNPO」が出現する)。

このようなことを2回生相手についつい熱く語ったのだが、僕よりも熱い感じで学生さんたちは聞いてくれ、授業後も何人かの方が声をかけてくれた。
アンケートでは、サークル運営に加えて、そもそもソーシャルセクターや起業に関心ある学生さんたちもおり、さすが早稲田、というか、テーマを厳選すると今の学生さんたちは僕が学生だった頃よりも遥かに熱心に聞いてくれるのだと思った(それは今年前半、京都精華大学で非常勤講師を務めた時も痛感した)。

■「雀荘」もサードプレイス

その前夜、12/16の院生相手の授業では、「サードプレイス」について語ってみた。
これも院生のみなさんの反応はよく(アジアからの留学生が半数を占めていたということも影響しただろう)、それぞれの「サードプレイス」観についておもろしい議論ができたと思う。

ある院生の方は、「早稲田周辺には雀荘が著しく減った」と嘆いていた。
そう、よく考えると、麻雀というゲームを共通項に人々が集っていた「雀荘」も立派なサードプレイスなのだ。
オルデンバーグの『サードプレイス』(みすず書房)では、会話に加えて「カードゲーム」もサードプレイスで行なう重用な要素と明記されている。

人との交流のないテレビゲームはサードプレイスでは不要だ。対して、トランプに代表されるカードゲームはサードプレイスの重要要素だ(僕は特に「大富豪」がお薦め)。
同じように、麻雀も重用だろう。ただし麻雀もトランプも、ギャンブル要素が過度に加わると、それはサードプレイスというよりは「裏セカンドプレイス」(仕事のようなもの)になるかもしれないが。

すべての授業が終了した後、小林先生には「早稲田大学にサードプレイスをつくってください」とお願いした。
大学中退問題への対応は、私大の雄である早稲田に「サードプレイス」的居場所を設置し、中退予備軍学生に対してサービス提供することが大事なのではないかと僕は考える。

学生相談室でのカウンセリングや経営サイドからの授業メニュー改革と同時に、「サードプレイス」創設がかなりの効果が見込まれるように思える。
それをまずは早稲田からつくってみてはと思うのだが、どうだろう。

早稲田はあまり中退しないのかな。いやいや、あれだけのマンモス校になると中退数も多いはずだ。
大学中退は、困難校中心に「となりカフェ」等のサードプレイスを配置する高校中退と違い、早稲田等の「コア大学」から見本を提示することが大事なのではないか。

一泊二日の早稲田講師で以上のようなことを考えた。小林先生、がんばってください、まずは早稲田の教育学部からサードプレイスを!!★



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